「シャイターン」
目を開くとライラの顔がそこにあった。
「やっと起きたわね。さっきから何度も呼んでたのに…」
頬を膨らませムスッとしたまま言ってくる。
しかし怒っていた表情から笑顔にかわり…
「はい」
と両手で何かを差し出し、シャイターンは片手で受け取った。
「コレハ?」
「お礼よ」
「オ礼?」
「そう。今までありがとうのお礼」
「今までありがとう。言葉にできないくらい…感謝してる」
「これからは…もう迷惑かけたくないから……」
「さよなら」
「ライ…ッ」
彼女の腕を掴もうと手を伸ばした。
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次にて最終回です。